レイ・ケネディ『ユー・オウタ・ノウ・バイ・ナウ』

Ray Kennedy『You Oughta Know by Now』

レイ・ケネディのハスキーなボーカルとカッコいいリフが印象的な隠れた名曲。後に八神純子の「パープルタウン」をめぐる著作権の問題で、思わぬ注目を集めることになります。

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隠れた名曲「You Oughta Know by Now」と大ヒットした「パープルタウン」

『レイ・ケネディ(邦題:ロンリー・ガイ)』は前回のウィルソン・ブラザーズ同様、全く知らないのにジャケットの裏側にスティーヴ・ルカサーの名前を見つけてジャケ買いしたアルバムです。

嬉しいことにA面1曲目から期待を裏切らない内容で、特に気に入ったのはイントロからカッコいい「You Oughta Know by Now」という曲でした。レイ・ケネディのハスキーなボーカルとギターのリフが印象的でアレンジも素晴らしく、デヴィッド・フォスターの手腕が存分に発揮された作品だと思います。

80年代の初めはデヴィッド・フォスターがプロデューサーとして注目を集めていた時期です。前々回に紹介したエアプレイと参加ミュージシャンも重なっていて、TOTOのメンバーを始め西海岸の人気ミュージシャンたちが集合したことで、この作品は完成度の高いアルバムとなりました。

しかしこの曲はヒットすることもなく、アルバムも商業的な成功を収めることはできませんでした。日本ではいわばAORの隠れた名曲・名盤として人気が高かったのですが、後に思わぬところで注目を集めることになります。

最初に八神純子の「パープルタウン」を聴いた時に、あれ?と思ったのは、イントロからサビに入る前までのアレンジやメロディーラインが「You Oughta Know by Now」にソックリだったからです。サビの部分で唐突にメロディーがガラリと変わるのですが、この曲は当時JALのキャンペーンCMに使われたこともあって大ヒットしてしまいます。

その後レイ・ケネディ側から著作権に関する申し入れがあり、結局タイトルに副題としてYou Oughta Know by Nowが追加され、レイ・ケネディやデヴィッド・フォスターらの名前がクレジットされることになりました。

これは八神純子だけではなく、アレンジャーやディレクターなどレコード会社の責任も問われる問題だと思うのですが、こんなことが起こるとは80年代の日本の音楽界もまだまだ成熟していなかったということですね。

楽曲の基本情報

収録アルバム & リリース (Album & Release)

■ 収録アルバム: Ray Kennedy(ロンリー・ガイ)

■ リリース年度: 1980年

【クレジット】 (Credits)

  • 作詞・作曲: デヴィッド・フォスター(David Foster) / ジャック・コンラッド(Jack Conrad) / レイ・ケネディ(Ray Kennedy)
  • プロデューサー: デヴィッド・フォスター(David Foster)
  • アレンジャー: デヴィッド・フォスター(David Foster) / レイ・ケネディ(Ray Kennedy)
  • エンジニア: Humberto Gatica(ウンベルト・ガティカ) / George Massenburg(ジョージ・マッセンバーグ)

【パーソネル】 (Personnel)

  • ※楽曲ごとのパーソネルは不明。アルバム『Ray Kennedy』の参加ミュージシャン。
  • レイ・ケネディ(Ray Kennedy): リード・ボーカル、アコースティック・ギター
  • デヴィッド・フォスター(David Foster): ピアノ、キーボード、シンセサイザー
  • スティーヴ・ルカサー(Steve Lukather): エレクトリック・ギター
  • マイケル・ランドウ(Michael Landau): エレクトリック・ギター
  • マイク・ポーカロ(Mike Porcaro): ベース
  • ボブ・グラウブ(Bob Glaub): ベース
  • キム・ケスターソン(Kim Kesterson): ベース
  • ジェフ・ポーカロ(Jeff Porcaro): ドラムス
  • リック・シュロッサー(Rick Shlosser): ドラムス
  • マイク・ベアード(Mike Baird): ドラムス
  • ビル・チャンプリン(Bill Champlin): バッキング・ボーカル
  • トミー・ファンダーバーク(Tommy Funderburk): バッキング・ボーカル
  • トム・ケリー(Tom Kelly): バッキング・ボーカル
  • ジャック・コンラッド(Jack Conrad): バッキング・ボーカル
  • ヴェネット・グラウド(Venette Gloud): バッキング・ボーカル
  • ポーレット・ブラウン(Paulette Brown): バッキング・ボーカル

【シングルチャート】 (Single Charts)

  • 全米ビルボード・ホット100(Billboard Hot 100): チャートイン記録なし
  • 全英シングルチャート(UK Singles Chart): チャートイン記録なし

※Spotifyプレイヤーの再生ボタンを押すと試聴できます(ログインしていない場合は30秒のプレビューとなります)。音量はお使いの端末で調整してください。


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