デヴィッド・サンボーン『ラン・フォー・カヴァー』

David Sanborn『Run for Cover』

名盤『夢魔』でデヴィッド・サンボーンのアルトサックスとマーカス・ミラーのベースが奏でる極上のフュージョンサウンドと「ラン・フォー・カヴァー」の衝撃。

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フュージョン史に刻まれた傑作『夢魔』と伝説の名曲「ラン・フォー・カヴァー」

デヴィッド・サンボーンの『夢魔』は、このブログの第1回で紹介したラーセン=フェイトン・バンドと同じく原宿にあったレコード店で買ったアルバムです。変わった色遣いのレコードをさっそく会社の寮に帰って聴いてみたら最初の曲からアルトサックスの音が気持ち良くて、ジャケ買いで傑作を探し当てることができたのはラッキーでした。

このアルバムで重要なのはデヴィッド・サンボーンとベースの名手マーカス・ミラーが共演したことです。全体の雰囲気はジャズとポップス、ファンクとR&Bが混ざったような、当時の言葉でいえばフュージョンですね。学生時代に熱中したロックから一歩踏み出すには、ちょうど良い塩梅のインストゥルメンタルです。

衝撃的だったのがB面2曲目の「ラン・フォー・カヴァー」で、いきなり炸裂するマーカス・ミラーのベースがカッコ良すぎました。この曲では親指を立てて他の指は曲げたまま、弦を弾くようなアタックの強い弾き方をしているのですが、リズムをキープするスティーヴ・ガッドのドラムがシンプルなのと対象的に派手なプレイで、そこにデヴィッド・サンボーンのエモーショナルなアルトサックスが絡むように入るのです。

マーカス・ミラーが作曲した「ラン・フォー・カヴァー」は彼の代表作になり、ベースが主役となるそのプレイも当時は革新的でした。サビの部分のデヴィッド・サンボーンのサックスがまた開放的かつ官能的で、まさに伝説の名曲と言って差し支えないと思います。

その後、幸運にも90年代初めに北九州市で開催されたライブ・アンダー・ザ・スカイで、別々のバンドでしたがデヴィッド・サンボーンとマーカス・ミラーを見る機会がありました。門司港の会場は下が砂利というひどい状態でしたが、デヴィッド・サンボーンのサックスが鳴り始めた瞬間はとてつもなくいい音で感動しました。

真夏のイベントで昼間は暑かったのですが、夕方になると海の方から涼しい風が吹いてきてとても気持ちよかったのを覚えています。80年代の東京で出会った音を10年越しで地元のライブで聴くことができたのは不思議な感覚で、結局3年連続でライブ・アンダー・ザ・スカイに参戦することになりました。

楽曲の基本情報

収録アルバム & リリース (Album & Release)

■ 収録アルバム: Voyeur(夢魔)

■ リリース年度: 1981年

■ レコード会社: Warner Bros. Records(ワーナー・ブラザース・レコード)

【クレジット】 (Credits)

  • 作曲: マーカス・ミラー(Marcus Miller)
  • プロデューサー: マイケル・コリーナ(Michael Colina) / レイ・バーダニ(Ray Bardani)
  • アレンジャー: 公式クレジットなし
  • エンジニア: レイ・バーダニ(Ray Bardani):録音・ミックス / ジョージ・マリノ(George Marino):マスタリング

【パーソネル】 (Personnel)

  • デヴィッド・サンボーン(David Sanborn): アルト・サクソフォン、サクセロ
  • マーカス・ミラー(Marcus Miller): ベース、フェンダー・ローズ
  • マイケル・コリーナ(Michael Colina): シンセサイザー、エレクトリック・ギター
  • トム・スコット(Tom Scott): テナー・サクソフォン、フルート
  • スティーヴ・ガッド(Steve Gadd): ドラムス
  • ラルフ・マクドナルド(Ralph MacDonald): パーカッション

【シングルチャート】 (Single Charts)

  • 全米ビルボード・ホット100(Billboard Hot 100): シングル・カットなし
  • 全英シングルチャート(UK Singles Chart): シングル・カットなし

※Spotifyプレイヤーの再生ボタンを押すと試聴できます(ログインしていない場合は30秒のプレビューとなります)。音量はお使いの端末で調整してください。


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